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コラム?ワンポイントよくわかる!!虫歯の成りたち

虫歯は-食生活習慣病

現在お口の中には、約700種類程の細菌が確認されており、
そのほとんどがどんな働きをしているかわかりません。
それを口腔内常在菌と呼びます。名前のとおり口腔内で
人間と共生している細菌で、種々の細菌同士が
コミュニティー ― 口腔内細菌叢(フローラ)をつくって仲良く住んでいます。
多数の人種が関わりあって生活を営む国みたいなものですね。

歯の上、頬の粘膜、舌には住みやすい菌どうしが集まって、
異なる性質のフローラを形成しています。口腔内常在菌は腸内細菌が
消化を助けるように人間にとって有益なこともあり、
病原性をもつ細菌から粘膜を保護する役割もあるともいわれています。

さて、口腔内常在菌にも、生活を維持するためには栄養が必要です。
細菌の栄養源には大きく分けて2つあり、
・粘膜などの老廃物を分解して生きているもの
・口腔内を通過する人間の食物を分けてもらう事で生きているもの

この2つがあげられます。

このうち、虫歯に関わる細菌は食物を分けてもらうことで、生きていくためのエネルギーと、
最終的な代謝産物(言い方は悪いですが、おしっこのようなもの)として、酸を作り出します。

細菌のエネルギーとして代表的な食物は
砂糖、果物に含まれる果糖、ご飯、小麦粉などに含まれるでんぷんです。

これらは人間が活動するための重要なエネルギー源であり、
細菌にとっても重要なエネルギー源になるのです。

歯の脱灰(だっかい)

歯の組成の大部分はカルシウムできています。
石灰石に塩酸をかけると石が溶けていく実験をした経験があるかもしれません。

前述のように、食後の口腔内では細菌が活発に活動して、砂糖やでんぷんなどを分解して
酸を産生します。その酸によって、歯の表面では歯の脱灰(カルシウム分が抜けて、溶けている状態)を引き起こします。

歯が溶け始めるpHは5.5と薄い酸でも十分にダメージを受けます。
前述の通り、糖類やでんぷんなどは、人間の生命を維持するために必須のエネルギーですから、
毎日3回の食事で必ずそれらを摂取し、それと同時に歯の脱灰は食事のたびに起こっていると考えられます。

★食事をすると歯の脱灰が起こる

歯の再石灰化

ここまでの情報ですと、人間が活動を維持するために食事をすると
必ず歯が溶けて虫歯になってしまうということになるのですが、
現実にはほとんどの方が食事をしても歯が溶けずにかたちを
維持することが出来ます。

それは、人間の唾液の中にはきちんと酸に対して
防御する役割があるためなのです。
唾液には、酸を中和する能力があり、また、脱灰した歯の表面には
唾液などに含まれるカルシウムが沈着して、少しの脱灰であれば、
もとのような形に修復してしまう力が備わっています。

食事をすると、脱灰がおこり、しばらくすると唾液の作用で
再石灰化がおこるといサイクルは、毎日の食事(飲料も含め)の中で
知らず知らずのうちの行われている事になるのです。

このサイクルには約2時間ほどかかるといわれています。
唾液の能力には個人差があり、唾液の量や、酸を中和する物質の量によって時間は前後します。
また食事中は唾液の量が増え、就寝時は唾液の量が減るということも分かっています。

★再石灰には約2時間かかる

それでも虫歯になってしまう人

理論上、脱灰と再石灰化のバランスが取れている限りは虫歯にはなりません。
逆に虫歯になってしまう方は、そのバランスがくずれているといえます。

つまり、再石灰化が起こり、歯を修復する暇がないほど高い頻度で
食事をして高い頻度で歯が脱灰してしまったとすると、
歯はもとの形に戻る前にさらに深くまで歯が溶けていきます。
この時初めて虫歯が発生します。

常飲するものが、砂糖入りのコーヒーなどという方は、飲んでいる限りは
歯が溶け続けますから、下手をすると一日中溶けているということも
ありえます。

昔から言われていますが、甘い物ばっかり食べているから虫歯になる
というのは、間違いではないですが、微妙に違いがあり、

間食をよくする習慣があるとしたら、
脱灰が高い頻度で起こる事になり、
虫歯になり易い環境が整うということになるのです。

※実際には砂糖の消費量と虫歯の量には相関関係があります。
酸が産生し易い食物を多くとるのですから、それは当然です。ただし、同じ量の砂糖を規則正しく摂取した人と
だらだらと好きな時に摂取した人では後者の方が虫歯になり易いという研究があります。

また、睡眠時には極端に唾液の流量が落ちますので、食べたあとすぐ寝てしまう方は、大変危険です。
以前に教授に見せて頂いたデータでは就寝時、4時間たっても酸が中和されなかったということです。
つまりその間は脱灰が起こり続けている事になります。

よって現在では、不規則な食べ方をするほうが虫歯になりやすい。
食べ方―食習慣によって起こる病気

ということから、虫歯は食生活習慣病といえるのです。

★虫歯は食生活習慣病

虫歯と酸蝕症

それでは、糖分やでんぷんのない食べ物を食べなければ
虫歯ができないか?

…といわれるとそうではありません。

市販されている飲料の中では、代表的な炭酸飲料
(炭酸ですから、酸性なのですね。黒い色のあの飲料です)の
pHは2.7程度あり十分に歯を溶かす事のできる能力があるといえます。
ただし、一度に飲んだからといってただちに目に見えて
歯が溶けてしまうというわけではなく、再石灰化をする能力がありますから、
普通はすぐに元に戻ります。

お水やお茶のかわりに、酸性飲料を常飲することによって
目で確認できて、もとに戻れないほど歯が溶けてしまうということになります。
これを酸蝕症とよび、虫歯(う触)とは区別します。

酸蝕症は、歯周病やかみ合わせの問題で歯の根が露出した場合など、問題になる場合もあります。

歯ブラシと虫歯

ここまで、食事のことばかりにふれ、
歯ブラシについてはいっさいふれておりません。
食生活習慣病をいいきってるくらいですから。

では、歯ブラシがなんの意味がないかといわれますと、
そうではありません。

食事をしてしばらくすると細菌はプラーク(歯垢)と呼ばれる、
粘性が高く分厚いフローラを形成します。
プラークの深部は唾液が届きにくく、濃い酸が出やすい環境が整いますので、
プラークが長く蓄積する場所(歯と歯の間、歯茎の近く、かみ合わない歯)
などは虫歯が起きやすい部位といえます。
歯ブラシはプラークを破壊して細菌の量を減らすことで、
再石灰化が起こり易くする手助けをしているといえます。

1日くらい歯ブラシがおろそかになってもすぐに
虫歯になるというわけではありませんが、歯周病予防(または治療)には
絶大な効果がありますから、特に成人は注意して歯磨きをする事は重要です。

また、歯ブラシをする時間も重要です。
昔から言われていた「食べたらすぐ磨く」
これは正しくもあり、間違いでもあると思います。

食べてすぐ磨く意味としては、歯に停滞(こびりつく)食物の残りを落として、長々と脱灰するのを防ぐことがあります。
ジュースやアイスはそもそも歯にこびりつきませんので、食べてすぐに歯ブラシをしたとしても、
大きな効果は望めません。また、口臭予防という側面もあります。

反対に、食べてすぐみがかない事の意味は食べてすぐは歯の表面が脱灰していますので、歯がもろくなっているといえます。
よって、すぐに歯ブラシをする事で逆に歯を傷つけてしまうという説もあります。
私個人としては、食べ物の余韻を楽しむくらいの時間はあけてもいいのではないかと思いますので、
停滞し易い食品を食べた時以外は、ゆっくり時間がたってから磨いてもいいのではないかと思っています。

歯ブラシを行う時間も重要で、もっとも重要な歯ブラシは就寝前と言われています。
前述の通り、就寝時は唾液の量が減りますので、再石灰化能力が落ちますから、
就寝時に細菌の量を減らしておくのが効果が高いといえます。
また、起床時は一日の中でもっとも、口腔内細菌の量が増えています。
よって、朝食前に歯ブラシをすることで、酸の作られる量が減りますから、これも効果が高いといえます。

★就寝前と起床時に念入りに歯ブラシをする。

フッ化物(フッ素)と虫歯

フッ化物には顕著な虫歯予防効果があります。
具体的には、歯の表面に滞在することで食事中にやってきた酸を
中和する効果があるのです。

ただしフッ素自体は非常にイオン化し易いので、水に流れやすく
なかなか歯の表面に停滞しないため、歯科で使われるフッ素では
一度歯の表面を酸によって処理して、フッ素を塩のかたちにして
滞在させるということを行います。 ちょっと難しいですね…。
なかなかうまく説明が出来ません。

フッ素は日々の食事による酸によってどんどん消費されて
いきますので、本来ではあれば高い頻度でフッ素を使う方が
効果が高い事になります。

実は日本で売られている歯磨き粉の多くにはフッ素がもともと多く含まれていますから、
日々の歯磨きで本来であれば虫歯の予防に十分な量のフッ素が使われているといえるのですが、
前述の通りフッ素は水で流されやすい性質がありますので、うがいをブクブクすると
どんどん流れていきます。
歯磨き粉は泡立ちますから、うがいをしないなんて無理ですよね。

ですから長く停滞させるには、浸透させる時間を多くする必要があり、

泡立たないフッ素入りジェルを使って歯磨きをして、うがいはしない。
もしくは、通常の歯磨き後にフッ素洗口

これを高い頻度で、つまり毎日行うのがもっとも予防効果が高くなります。
共通して、その後30分程度は、お茶やお水等も飲まないということが必要です。
夜の歯ブラシをしっかりした後に、洗口を行ってそのまま就寝するというのがいい使い方ではないでしょうか。

まとめ

生活習慣病の予防に通じるところがありますね。

※砂糖の消費量や、個人の抵抗力(唾液の流量、性状)、歯の形態など様々な条件により
虫歯のリスクは上下します。かかりつけの歯科医院を持ち、虫歯の管理について相談をする事をお勧めします。

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